健診診断と恋と嘘

化粧っけのケの字もないし、ズボラだし、色気もゼロだと思う。


それに比べて結城さんはふわふわの柔らかそうな髪といい、くりっとした潤んだ瞳といい、ピンク色のほっぺといい、天然で女子力満点だ。


「私なんてかわいくないですよ。見てください、あの結城さんのかわいさ。あれにときめかないなんて松坂さん男として終わってますね」


私がそう言うと松坂さんがちょっと呆れたような顔で私を見る。


「……結城さんに負けないぐらいかわいいのになぁ。何でそんなになっちゃったかなぁ」


何でそんなに……って、ものすごく失礼なんですけど。


そんな憐れむような目で見るのやめてほしい。


結城さんはそんな私と松坂さんのやりとりを見てクスクスと笑っている。


「お疲れ様でした。じゃ、お昼にしましょう」


結城さんのその言葉に頷いて二階の私が聴力検査をしていた保健室の隣にある会議室でお昼休憩をとる。


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