あたしの1番大切な人

これからのこと



「ちょっと!あたしの話聞いてるの?真琴っ」


「んあ?」

 目の前にいる男は、あたしの質問に対して眠そうに答えすぎだし。


「なんであたしの部屋にいるのよ?って聞いたんだけど」


「なに?俺がいたらダメなわけ?」

「……え?いや、そういうわけじゃないけど」


「なら良いべ~」


ボリボリッ


「良くないしっ!ってかそれあたしのお菓子なんだけど!真琴、また勝手にキッチンからあたしの菓子とってきた!?」


「…知らねぇよそんなの!ってゆーかこれ杏の菓子だったのか?杏と食べろって大介が勝手に渡してきたんだけど」


「え…っ?」

 大介なにしてんの?


「だから怒るなら俺じゃなくて大介に怒るんだな」


「なにそれーっ!!!」


「真琴は大介を手なずけすぎだよっ!」


「手なずけてるつもりは全然ないんだけどな~」


「大介は真琴に影響されすぎてて服装とか背格好似すぎで真琴を二人見てるみたいだから、やめてって言っといてよね」


 兄弟のように真琴と大介は過ごしてきたから、大介が真琴に憧れを持つのは分からないでもないよ。
 昔から真琴の真似ばかりしてたしね?



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