それはとっくに恋だった
『血の繋がり何て関係ない。大体今は、シングルマザーなんて珍しくない。

 真尋ちゃんはいい子だ。お前が幸せにできなくても、子供がいても彼女を選ぶ男なんて五万といるぞ。

 いいか、颯太。子は鎹にはならないんだよ。ちゃんとお前が真尋ちゃんに向き合わないと意味がないんだ。』



達也だからこそ説得力のある言葉だった。



「俺だって、俺なりに頑張ってんだよ。家のことだって、真尋の両親への挨拶だって。これからの生活のことも・・・」


『違うだろ。それは真尋ちゃんと向き合ってるって言わない。そんな外堀埋めてどうすんだよ。』



「外堀・・・」



心のどっかではわかってた。逃げていると。


でも気づかないふりをしていた。



気づけば、真尋の達也への未練と向き合わなければいけなくなる。


『しっかりしろよ。真尋ちゃんをちゃんと幸せにしてやれよ・・・』



達也の言葉に何かがひっかかった。
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