フォーチュン
翌朝、ディオドラはいつもどおり、朗らかにふるまっていた。
「密会」のことを知らないアンジェリークは、ディオドラを露ほど疑うこともせず、馬車で山道を通りながら、昨日同様おしゃべりをしていた。
「山道の3分の2は過ぎた。このまま行けば、夕方前にはレアルタの国境へ着くよ」
「そうですか」
「・・・ちょっとそこで止まってもいい?用を足したくって」
「あ、ええ。もちろんです」
それからすぐ、馬車は止められた。
「アンも一緒に行く?」
「いえ。私はここで待っています」
「すぐ戻るからね」とディオドラは言うと、近くの茂みへササッと駆けて行った。
余程我慢をしていたんだわ、ディオドラさん。
もっと早く気づいてあげたらよかった。
私ったら、配慮が足りない・・・。
そのとき、「きゃーっ!!」というディオドラの悲鳴が聞こえてきた。
「密会」のことを知らないアンジェリークは、ディオドラを露ほど疑うこともせず、馬車で山道を通りながら、昨日同様おしゃべりをしていた。
「山道の3分の2は過ぎた。このまま行けば、夕方前にはレアルタの国境へ着くよ」
「そうですか」
「・・・ちょっとそこで止まってもいい?用を足したくって」
「あ、ええ。もちろんです」
それからすぐ、馬車は止められた。
「アンも一緒に行く?」
「いえ。私はここで待っています」
「すぐ戻るからね」とディオドラは言うと、近くの茂みへササッと駆けて行った。
余程我慢をしていたんだわ、ディオドラさん。
もっと早く気づいてあげたらよかった。
私ったら、配慮が足りない・・・。
そのとき、「きゃーっ!!」というディオドラの悲鳴が聞こえてきた。