フォーチュン
「そうか。俺も腹が減っていたところだ。何か食べよう。ついて来い」
「え、あ、はい!」

ユーリスは、自分の腕に添えられていたアンジェリークの手を一旦離すと、手を繋ぎ変えた。
しっかり繋がれた手の感触に、アンジェリークの胸はドキドキ高鳴りっぱなしだ。
ユーリスは、先ほどアンジェリークが匂いを嗅いでいた出店へ行くと、ここでも手馴れた調子で食べ物を頼んだ。

「・・・はい、おまちー!」
「ありがとう。いくらだ?」
「そうさねぇ、そのお嬢さんの可愛さに免じて、2ルキアにしとくか」
「本当にそれだけでいいのか」
「いいっていいって!夏至祭価格だ!」

ここでも「夏至祭価格」という言葉を聞いたアンジェリークは、思わずクスッと笑った。
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