浅葱色の恋心
御陵衛士が宿舎を月真院に移した


その報告を兼ね


新選組幹部と会合が開かれた




伊東が連れて来た者に

ギロッ


彩華は、警戒心を剥き出しにした



「触らないでください」


「そんなに睨まなくても…
短い髪だなって、気になっただけですよ」


「悪いな
コイツ、人に触られるのが苦手なんだ」


「それは、失礼しました」


ニコニコ笑うその男への警戒心を消せず

会合にいた一と平助に気がつかなかった


その後



屯所に戻るまで警戒心を解かず

誰とも会話をせず

触れさせなかった




「おかえり!」




沖田が出迎えると

ホッとしたのかふらついた




「晴太!!」

「総司 支えてやれ
俺の部屋に集合だ」



土方の部屋に入ると

彩華の表情がゴロッと変わった



「あの男は、なんという名だ?」


「加納のことか?」


「加納… なんという?」


「加納鷲雄だが…」


「やはりな… あやつを彩華に近づけるな
鳥の名を持つ者 俺と同じ力がある」


皆が顔を見合わせる



「……芹沢さん?」












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