浅葱色の恋心

警戒心  下

「そうか!!芹沢さんが彩華を助けて…」

「久しぶりですね!芹沢さん!」

「なんだよ!言ってくれよぉ~!
驚いたよ!なぁ!!」



勝手に盛り上がる幹部らを


「静かにしやがれ!!」


土方が一喝



「なんだ 変わらぬな」


「すみません」


「誉めておる」




全員が座ると語り始めた



「蒼井は、傷や病を命で治す
鳥の名は、命を甦らせる
または、命を継ぐ…
彩華が、心を開かなかったのは良かった
俺の時と同じく心を読まれてしまうと
女だと知れる」


「芹沢さん… 随分前に死んだのに…
どうして今になって…」


「彩華は、力の制御ができていなかった
使えば使うほど
命が減ることを理解しておらず
その上、命を半分、玉にしているとわかり
俺の命を彩華にもわからぬように
仕込ませた
俺の精神が、今あることは
神から、彩華を救う為の…ご褒美だろう」



「芹沢さん
具体的に、加納が何をすると思う?」



「命を継ぐという本能がある
彩華の父は、蒼井
母が鳥の名だった
いわゆる血統が良い
女だとわかれば……襲われることも…」



「させません!!」



沖田が、声を荒げた




「俺は、彩華の力を抑えている
あいつの力も出来る限り防ごう」


「お願いします」


「彩華の負担になる
もう…こうしてお主らと話すこともない
新選組に…仲間になってくれて
ありがとう 礼を言う
機会を与えてくれた彩華に礼が言えぬが
彩華を頼む」


「もちろんだ」



皆が頷くのを確認し、にこりと笑うと

バタッ


倒れた



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