浅葱色の恋心
【彩華】




ドォーーーーーーーーーーーーン!!!!



ガバッ


「何? …大砲?」

「ああ そのようだな」


着替えをして灯りをつける


「新八 先に行く」

「おう」



土方さんの部屋へ行こうと


廊下を進む



グラリと視界が揺れ

壁に手をついた



なるほど  力を使って表に出したから
命が減ったんだ…



「副長 指示を下さい」


「山崎に様子見させてる
お前は、ここに居ろ」


「ただ、待ってろっていうのか?」


「そうじゃない
他の監察方も待機にしてる」


「土方さん!」


「永倉 全隊に武装させてくれ
支度が整い次第、広間だ」


「おう」





「副長!」


「少し黙れ」


「黙れない!一番隊に戻して!」


「焦るな!
その時がくりゃ戻す!
今は、情報が欲しい!
山崎の情報次第じゃ…
お前を俺のそばに置く」


「なんで!!」


「不服そうだが、お前が一番速い伝達者だ
会津と連絡を取り合う為にな」


「誉めてる?」


「あ?速えって言っただけだ!」


「ふふっ それでも嬉しい!」


「そうかよ!」



ぷいっとそっぽ向く土方さんの耳が

ほんのり赤いのは、照れてるからね!

素直に言ってくれれば

めちゃくちゃ頑張るのに!



認めてくれてたんだ!  嬉しい!



なんて、この非常時に喜んでる場合か!



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