漂う嫌悪、彷徨う感情。

結局、訳が分からないまま店を後にする事に。

取りあえず日下さんと腕を組み、最後までしっかりカップルを演じながら店の外へ。

少し歩き、真琴ちゃんのお店が見えなくなった所で、日下さんの腕から手を放した。

「何で旅館の予約しちゃったんですか?? 『1回持ち帰って2人で話し合います』って言って帰ってしまえば良かったじゃないですか。 誰と行くんですか?? あ!! もしかして真琴ちゃんと付き合っている最中に他にも女がいたとかですか?? その人と行くとかですか?? なんか怖い!! 日下さん、怖い!! 裏の顔が怖すぎる!!」

真琴ちゃんへの嘘を吐き終わり、やっと自由に話す事が出来る。 思った事を素直に口にすると、

「だったら、わざわざ美紗ちゃんに嘘吐かせる様なことしないで初めからその子連れて来るっつーの。 そんな女いねぇわ、失礼な。 オレはそんなに浮ついた男じゃねーわ。 謝って。 傷付いた。 深く傷ついたから丁重に謝って」

日下さんに頭部の分け目をチョップされながら謝罪を要求された。
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