青涙
8blue
図書館に行くのを止めて

フラフラと歩いていると

来てしまった…。

中央広場…。


変人が寝ていたであろう場所の隣の所に座り。


変人が寝ていたであろう場所を撫でる。


「そんな所に座ると汚れちゃうよ?
私みたいに」

「北田さん…」

声のする方を見ると後ろの汚れを見せて立っている北田さんが居た。

「これで…よし、と…。
良いですよ」

「ありがとう、助かった」

北田さんの後ろの汚れを払うと、中央広場にある一つのベンチに一緒に座る。

「また、地面に寝たんですか?」

「まあね。
寝ると気持ちよくてさ」

「危なくないですか?
襲われ…たりとか…」

「こんな人の行き来する所で襲う男なんて居ないでしょ」

「確かに…」



「前からさあ。聞きたかったんだけど…。
東間くんと…何かあった?」

「実は…」


「“別れた”?」

「はい…」

「早くない?
交際期間は大体1ヵ月ぐらいじゃない?」

「そう…かも…」

「“そう…かも…”って…。
鶴海さん、あなた二人の交際期間を知らないの?」

「はい…」

「どうして!」

「お姉ちゃんが教えてくれなかったんです。
出会いはいつ、とか。
いつから付き合い始めた、とか。
どっちから告白したか、とか…」

「鶴海さん…。
お姉さんと中でも悪いの?」

「何、言ってるんですか!!
仲良いですよ!!!」
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