情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~
「隣に居た子はお前の友人か?」


「あ、はい・・・そうですけど」


「そうか」


桐生さんはハンドルを回して、右の角を曲がって公道へと出た。


「どこに行くんですか?」


「どこって…ホテルだ」

「桐生さんの頭の中は子作りしかないんですか?」

「・・・ホテルのカフェだ。お前の方こそ、俺とヤリたくて堪らないようだな・・・」

ホテルのカフェ?

「き、桐生さんが…ま、紛らわしい言い方するから…私はつい」


彼の行き先がホテルのカフェだと知り、自分の勘違いは恥ずかしくて顔を俯かせて口を引き結んだ。


「何で急に黙るんだ?何か喋れよ。日葵」


信号待ち、彼は私の方に顔を向けて話し掛けて来た。


「黙るのは私の勝手です」

「命令だ。何か喋れ。日葵」

「何を話して欲しいんですか?」

「お前の大学のコトとか・・・家のコトとか・・・」


桐生さんは必死に話題を考え、私に提案して来る。その必死な表情が滑稽に思えて、笑ってしまった。


「何で笑う?」


「桐生さんがそうやって頭を悩ます姿、初めて見ましたから・・・」






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