クール上司の甘すぎ捕獲宣言!
「だって……昨日、資料室で、彰……江田くんとの口論、聞いてましたよね……?」
「ああ」
「……私、江田くんが元カレだって、言ってなかったし……」
「知ってたよ」
「えっ!い、いつから……!?」
「わりと最初の方から。俺は香奈をずっと見てたから、気付いてた」
「……」
……やっぱり、気付いてたんだ……。
「江田は俺の部下だし、香奈に昔のことを聞いたら、きっと変に気を遣って俺に心を開かなくなるだろうと思って、聞かなかっただけだ」
「……そうだったんですか……」
「それに昔の男なんてどうでもいい。その分、香奈が俺しか見れなくなるようにすればいいだけのことだしな」
「……」
……なんつー自信……。でも、今は確かにそうなのだから、文句はない。
だけど、一番の問題が残ってる。
「私、小野原さんと付き合ったら元カレを見返せる、って……まるで小野原さんを利用するような言い方しましたけど……それも聞いてましたよね……?……怒ってないんですか?」
恐る恐る尋ねる。
「俺が、それを真に受けるとでも思ったか?元カレを見かけただけで、バカ正直に心の内を吐き出して、泣き出す女にそんなことが出来るもんか」
小野原さんは、指で私の額を軽く小突いた。
……バカ正直……ああ、あの映画館の時か……。
それにしてもバカって……まぁ、否定はしないですけど……。
「それに、香奈はその後、何か言おうとしてたのも分かってたよ」
「そう……なんです……私……『見返せると思ったけど、そんな考えすくに吹き飛んだ、そんなの考えられないくらい、小野原さんのことが好きだ』って言おうとしてて……」
話しているうちに、ピンと張っていた緊張の糸が切れて、涙があふれてきた。
「ああ」
「……私、江田くんが元カレだって、言ってなかったし……」
「知ってたよ」
「えっ!い、いつから……!?」
「わりと最初の方から。俺は香奈をずっと見てたから、気付いてた」
「……」
……やっぱり、気付いてたんだ……。
「江田は俺の部下だし、香奈に昔のことを聞いたら、きっと変に気を遣って俺に心を開かなくなるだろうと思って、聞かなかっただけだ」
「……そうだったんですか……」
「それに昔の男なんてどうでもいい。その分、香奈が俺しか見れなくなるようにすればいいだけのことだしな」
「……」
……なんつー自信……。でも、今は確かにそうなのだから、文句はない。
だけど、一番の問題が残ってる。
「私、小野原さんと付き合ったら元カレを見返せる、って……まるで小野原さんを利用するような言い方しましたけど……それも聞いてましたよね……?……怒ってないんですか?」
恐る恐る尋ねる。
「俺が、それを真に受けるとでも思ったか?元カレを見かけただけで、バカ正直に心の内を吐き出して、泣き出す女にそんなことが出来るもんか」
小野原さんは、指で私の額を軽く小突いた。
……バカ正直……ああ、あの映画館の時か……。
それにしてもバカって……まぁ、否定はしないですけど……。
「それに、香奈はその後、何か言おうとしてたのも分かってたよ」
「そう……なんです……私……『見返せると思ったけど、そんな考えすくに吹き飛んだ、そんなの考えられないくらい、小野原さんのことが好きだ』って言おうとしてて……」
話しているうちに、ピンと張っていた緊張の糸が切れて、涙があふれてきた。