婚前同居~イジワル御曹司とひとつ屋根の下~
そんな二人の姿を目の前にして、私はオロオロしながらも、そこから立ち去ることも出来ずに、肩を縮ませるしかなかった。
どのくらいの沈黙が過った後だろう。
樹さんと社長の会話は平行線で、そして私はその場に佇んだまま。
樹さんが目を伏せて、フウッと大きな溜め息をついた。
「……わかった。じゃあ、俺にも条件がある」
静かな低い声に、私はおずおずと顔を上げた。
樹さんは社長相手に背を反らし胸の前で腕組みをして、チラッと私を見遣った。
「お前に条件を付ける権利があると思うか、ばかもん」
「頭ごなしなこと言ってないで、まあ聞けって。たとえば……俺と生駒がこのまま言いなりになって結婚したとして……生活スタイルの違いとか、性格の不一致とか……どうしても無理で離婚なんてことになったら、企業イメージにもダメージだし、なにより傷もんになるのは女の方だろ」
強気で畳み掛ける樹さんに、社長も「ふん?」と耳を傾けた。
その機に乗じて、樹さんが大きく一歩社長に歩み寄る。
「そうならないように……俺に提案がある。短期間期間限定でいい。正式な婚約前に、コイツと同居させろ」
「……へっ……!?」
樹さんの真剣な提案に、社長よりも私の方が先に反応した。
意図せずにひっくり返ってしまう私の声に、樹さんはただ涼しい瞳を向けるだけ。
どのくらいの沈黙が過った後だろう。
樹さんと社長の会話は平行線で、そして私はその場に佇んだまま。
樹さんが目を伏せて、フウッと大きな溜め息をついた。
「……わかった。じゃあ、俺にも条件がある」
静かな低い声に、私はおずおずと顔を上げた。
樹さんは社長相手に背を反らし胸の前で腕組みをして、チラッと私を見遣った。
「お前に条件を付ける権利があると思うか、ばかもん」
「頭ごなしなこと言ってないで、まあ聞けって。たとえば……俺と生駒がこのまま言いなりになって結婚したとして……生活スタイルの違いとか、性格の不一致とか……どうしても無理で離婚なんてことになったら、企業イメージにもダメージだし、なにより傷もんになるのは女の方だろ」
強気で畳み掛ける樹さんに、社長も「ふん?」と耳を傾けた。
その機に乗じて、樹さんが大きく一歩社長に歩み寄る。
「そうならないように……俺に提案がある。短期間期間限定でいい。正式な婚約前に、コイツと同居させろ」
「……へっ……!?」
樹さんの真剣な提案に、社長よりも私の方が先に反応した。
意図せずにひっくり返ってしまう私の声に、樹さんはただ涼しい瞳を向けるだけ。