婚前同居~イジワル御曹司とひとつ屋根の下~
お見合いから一週間経った土曜日。
私は大きなスーツケースを手に、樹さんと期間限定お試し同居するマンションの前に佇んだ。
新居の準備は社長が人を使って済ませてくれていて、私は金曜日の終業後、憮然とした表情の樹さんから、地図と鍵を受け取っただけ。
『俺の方は、とりあえず昨夜から入ってる。お前は都合のいい時に荷物持ってこい』
それだけを素っ気なく言われ、当然だけど全然歓迎されてる気はしない。
お試し同居なんて、本当言うと気が乗らない。
だって、これはただ私が試されるだけのことだ。
社長には『人権侵害ギリギリの最低ライン』なんて言ってのけた樹さんだけど、彼の目的はこの政略結婚を破談に持ち込む、それだけだとわかってるんだから。
オフィスでもすっかりうんざりされちゃってる私が、これから家でもオフィスでも一緒にいたりして、ここからどう立て直せと言うのか。
どう考えても無理な気がして、この二年近く思い描いた幸せな人生が、ガラガラと音を立てて崩壊していくような気がする。
私と樹さん二人の実家のちょうど中間地点でもある、東京でも有数の高級住宅街のど真ん中。
今までになく重苦しい気分で、私は目の前に聳え立つなんとも豪華で立派なマンションを大きく見上げた。
私は大きなスーツケースを手に、樹さんと期間限定お試し同居するマンションの前に佇んだ。
新居の準備は社長が人を使って済ませてくれていて、私は金曜日の終業後、憮然とした表情の樹さんから、地図と鍵を受け取っただけ。
『俺の方は、とりあえず昨夜から入ってる。お前は都合のいい時に荷物持ってこい』
それだけを素っ気なく言われ、当然だけど全然歓迎されてる気はしない。
お試し同居なんて、本当言うと気が乗らない。
だって、これはただ私が試されるだけのことだ。
社長には『人権侵害ギリギリの最低ライン』なんて言ってのけた樹さんだけど、彼の目的はこの政略結婚を破談に持ち込む、それだけだとわかってるんだから。
オフィスでもすっかりうんざりされちゃってる私が、これから家でもオフィスでも一緒にいたりして、ここからどう立て直せと言うのか。
どう考えても無理な気がして、この二年近く思い描いた幸せな人生が、ガラガラと音を立てて崩壊していくような気がする。
私と樹さん二人の実家のちょうど中間地点でもある、東京でも有数の高級住宅街のど真ん中。
今までになく重苦しい気分で、私は目の前に聳え立つなんとも豪華で立派なマンションを大きく見上げた。