婚前同居~イジワル御曹司とひとつ屋根の下~
ただ『好き』って気持ちで突っ走ってた頃とは違う。
徐々に甘くなっていく樹さんの意地悪に戸惑いながら、心の中では嬉しくて。
キスされる度に、樹さんが好きという気持ちは大きく膨らみ続けた。
樹さんの言う通り、私は準備不足だったかもしれないけど、覚悟がなかったわけじゃない。
むしろ……樹さんへの想いが加速し続けて、自分が追い付けないことに戸惑っていた。
樹さんのペース追い付きたくて、必死に背伸びをしていた。
そういう感覚が、もしかしたら『乱されて怖い』というのかもしれない。
ママゴトなんかじゃないの。
この気持ちが恋じゃないわけがない。
樹さんからしたら、どんなに幼い感情でも。
私はちゃんと樹さんに恋をして、今もこうして焦がれている。
乱暴なキスに身体の芯が熱くなってしまうほどに。
意地悪に触れた指先を思い出して、きゅんと胸が疼いてしまうくらいに。
「わ、私は、ちゃんと、樹さんに恋してるのにっ……」
「……あのお~。帆夏ちゃん?」
想いを迸らせた瞬間、妙に間延びした声で呼ばれて、私はハッと我に返った。
「勝手に世界に入らないでよね~。私、全っ然ついて行けてないんだけど?」
窓ガラスに背を預けたまま、胸の前で大きく腕組みした青木さんが、言葉とは裏腹にニヤニヤしながら私を見つめていた。
「あ……」
「……デートとか付き合ってるとか、そんなレベルの騒ぎじゃない関係だったようね~」
徐々に甘くなっていく樹さんの意地悪に戸惑いながら、心の中では嬉しくて。
キスされる度に、樹さんが好きという気持ちは大きく膨らみ続けた。
樹さんの言う通り、私は準備不足だったかもしれないけど、覚悟がなかったわけじゃない。
むしろ……樹さんへの想いが加速し続けて、自分が追い付けないことに戸惑っていた。
樹さんのペース追い付きたくて、必死に背伸びをしていた。
そういう感覚が、もしかしたら『乱されて怖い』というのかもしれない。
ママゴトなんかじゃないの。
この気持ちが恋じゃないわけがない。
樹さんからしたら、どんなに幼い感情でも。
私はちゃんと樹さんに恋をして、今もこうして焦がれている。
乱暴なキスに身体の芯が熱くなってしまうほどに。
意地悪に触れた指先を思い出して、きゅんと胸が疼いてしまうくらいに。
「わ、私は、ちゃんと、樹さんに恋してるのにっ……」
「……あのお~。帆夏ちゃん?」
想いを迸らせた瞬間、妙に間延びした声で呼ばれて、私はハッと我に返った。
「勝手に世界に入らないでよね~。私、全っ然ついて行けてないんだけど?」
窓ガラスに背を預けたまま、胸の前で大きく腕組みした青木さんが、言葉とは裏腹にニヤニヤしながら私を見つめていた。
「あ……」
「……デートとか付き合ってるとか、そんなレベルの騒ぎじゃない関係だったようね~」