婚前同居~イジワル御曹司とひとつ屋根の下~
その翌日。
週明け、オフィスに出勤した私は、朝一で社長室に呼び出しを受けた。
ドアを開けた途端に大きく視界に飛び込んでくる、マホガニー製の立派なライティングデスク。
壁一面の窓を背に革張りのチェアーにデンと鎮座しているのは、スラッとした体格から風格と威厳を漂わせている、この春海海運の社長、樹さんのお父様。
その隣に不貞腐れた表情で立っているのは、右の頬を赤く腫らした樹さんで、私からはずっと目を逸らしたままだ。
「帆夏さん、昨日はこのバカ息子が大変失礼なことをしでかしたそうで……。本当に申し訳ない!」
社長はそう言って立ち上がると、樹さんの頭を力いっぱい押さえ付けながら、二人で同時に私に頭を下げた。
「そ、そんな。私なんかに頭を下げないでください。私、全然気にしてませんから」
いずれ義理の父になる人と言っても、自分が今勤務している会社の社長に頭を下げられるのは、さすがに落ち着かない。
私の返事を聞いて社長はゆっくり頭を上げる。
けれど。
「……だろうな」
ボソッと呟く樹さんを、社長は眉間に深い皺を刻んで睨み付けた。
樹さんは唇を尖らせながらそっぽを向いて、社長に耳を引っ張られて「いてっ」と小さな声を上げた。
週明け、オフィスに出勤した私は、朝一で社長室に呼び出しを受けた。
ドアを開けた途端に大きく視界に飛び込んでくる、マホガニー製の立派なライティングデスク。
壁一面の窓を背に革張りのチェアーにデンと鎮座しているのは、スラッとした体格から風格と威厳を漂わせている、この春海海運の社長、樹さんのお父様。
その隣に不貞腐れた表情で立っているのは、右の頬を赤く腫らした樹さんで、私からはずっと目を逸らしたままだ。
「帆夏さん、昨日はこのバカ息子が大変失礼なことをしでかしたそうで……。本当に申し訳ない!」
社長はそう言って立ち上がると、樹さんの頭を力いっぱい押さえ付けながら、二人で同時に私に頭を下げた。
「そ、そんな。私なんかに頭を下げないでください。私、全然気にしてませんから」
いずれ義理の父になる人と言っても、自分が今勤務している会社の社長に頭を下げられるのは、さすがに落ち着かない。
私の返事を聞いて社長はゆっくり頭を上げる。
けれど。
「……だろうな」
ボソッと呟く樹さんを、社長は眉間に深い皺を刻んで睨み付けた。
樹さんは唇を尖らせながらそっぽを向いて、社長に耳を引っ張られて「いてっ」と小さな声を上げた。