恋愛の始め方
どうするか、悩んでいると間宮はあたしの腕を引く。

そして、丁度来たタクシーを捕まえた。

自分の家の場所を言うと、走り出すタクシー。

室内は妙に静かで、今はそれが有難い。

間宮のマンションに着き、間宮はサッサッと支払いを済ませた。

何度も来た、間宮のマンション。

慣れているはずなのに、どこか落ち着かない。

部屋の中に入り、間宮は真っ直ぐシャワーを浴びに消えた。

あたしはソファに腰を下ろし、アルコールが回った体を抱きかかえる。

同じ部屋にいるのに、間宮が居なくなっただけで心細くなる。

お酒のせいだ。

なんて、思い込もうとする。

早く、戻ってきてよ。

なんて、らしくもない言葉が口から漏れそうになる。

そこに、やっと間宮が戻ってきてくれた。

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