恋愛の始め方
帰り道、足りなくなって居た雑費を買い足し、家へと向かう。

部屋に着くなり窓を開け、掃除を始めた。

こう見えて、あたしは綺麗好きだ。

離婚し、お父さんと2人暮らしだった為、必然と身に付いた家事。

いつしか、それが好きになって居た。

そう汚れていない部屋を、隅々まで掃除する。

気付けば日は落ちていて、1日が終わろうとしている。

仕事はいいとして、来週のことを思うと気持ちが落ちる。

裁判の当事者の2人(女の子とお父さん)はもう居ないのに、この裁判に何の意味があるというのだろう。

誰を裁く為の裁判なのか、あたしにはよくわからない。

意味のわからない処分を受け、振り回される身にもなって貰いたいものだ。

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