恋愛の始め方
「ついて来い」


そう言われ、あたしは黙って直哉の後に続く。

そして、病室の中へと入る。

その部屋は、個室で無駄に豪華な部屋。


「お袋、志乃だよ」


直哉の言葉に、ベットに横になってる人へと視線を送る。

瞳を閉じ、寝て居るように見えるが、寝て居るわけでは無いようだ。

久しぶりに会った、お母さん。

なのに感動とかより、何の病気なのか気になって仕方ない。


「どういうこと」

「脳の病気で、手術した。それからずっと、目を覚まさない」

「それで、どうして此処に連れて来たの?」

「お袋の心臓、いつ止まってもおかしくねぇんだ」


だから、死ぬ前に会わせてくれたわけ?

会ったところで、目も覚まさないんじゃ会ったことになるのだろうか?

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