恋愛の始め方
そんな直哉を安心させるように、あたしは笑って頷いた。


「志乃が良いなら、話は通しておくよ」

「ありがとう」


そして直哉は立ち上がり、部屋を後にした。

あたしはさっきまで直哉がいた場所へと向かい、そっとお母さんの手を取る。


「お母さん。早く、目覚ましてよ」


離れていたけど、お母さんはあたしのたった1人のお母さん。

話したいことだって、あるよ。

お母さんは、知りたくない?

あたしが、どんな大人になったか?

自慢できるような大人になれてないかもしれないけど、見て欲しい。

それと、ちゃんと謝りたい。

あの時、お父さんを選んでごめんね。

でも、お母さんが嫌いだったわじゃないよ。

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