恋愛の始め方
「子供の頃のあたしも、同じことを思ってた。でも医療に携わるようになって、医師の限界・・・ううん、医療の限界を知った。だけど普通の人たちは、それを理解できない」

「・・・うん」

「志乃、ちゃんとわかってる?悪いけど、志乃のお父さんはその被害者だと思ってる」


被害者、か。


「あたしはそんな所に、大事な友達を行かせたくない。辞めなよ、志乃」


意外だった。

来て欲しいと頼むだけのつもりが、止められるなんて思いもしなかった。


「ありがとう、かな。でも、辞めるつもりはない」


あたしの言葉に、かなは盛大なため息をつく。


「そう言うと思った。1人で行かせるのは不安だし、あたしも一緒に行ってあげる」


え?本当に?!

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