恋愛の始め方
「嘘でしょ」

「まぢ」

「そんなこと、あり得る?」


そう言われても、事実だし。


「志乃も、もっと早く教えてくれてもいいじゃん!」

「ごめん、ごめん。両親が離婚して結構経つし、今まで話す必要性がなかったと言うか」

「地元に居た時に話されても、ピンと来なかっただろうから良いけどさ。堂島病院はここら辺で1、2を争う大病院なわけじゃん」


だから?

あたしが堂島の人間だったのは子供の頃の話で、堂島病院の院長の孫だからと言って特別だったわけではない。

多少裕福だったのは、認めるが。


「大病院の院長の孫だろうが、町の小さな診療所の娘だろうが、あたしはあたし。かなも変わらず、あたしと友達で居てくれるでしょ?」

「それは、そうなんだけどさ」

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