恋愛の始め方
「友梨。お前も座れ」


直哉にそう言われ、友梨さんは直哉の隣に腰を下ろした。


「で、呼び出して置いて何?」

「一応、式の前に会わせて置こうと思って」


と、言うことは・・・


「この人が、直哉の結婚相手」

「そう言うこと」


直哉には、勿体無いくらいの美人さんだ。


「友梨さん、でしたっけ」

「はい」

「結婚、やめた方が良いですよ?こんな男と。糞真面目で、超つまらない男ですよ?友梨さんには、もっと素敵な男性が居ますよ!」


あたしの言葉に、友梨さんはクスッと笑みを零す。

美人は笑ってても、美人だ。


「結婚間近な人間に、お前は何をいきなり」

「やめるなら、結婚式する前の方が良いじゃん?」

「お前なぁ」


直哉は呆れたように、小さなため息をついた。

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