恋愛の始め方
「おぉ、来たか」

「直哉!」


部屋から顔を出し、こちらに声を掛ける。


「とりあえず、入れば」

「どうぞ」


友梨さんにも促され、あたしは中へと入る。

リビングのソファに腰を掛け、懐かしい元実家を見渡す。


「変わらねぇだろ?」

「うん、まぁ」


元々家具とかインテリアは、お母さんの趣味のモノばかりだった。

そのせいか、雰囲気は何も変わって居ない。


「コーヒーで、大丈夫ですか?」


そう言い、友梨さんがコーヒーを目の前に出す。

「すいません。ありがとうございます」

「お前でも、気遣いとかわかんだな」


なんて、失礼な男だ。

あたしだっていい年だから、それくらいわかる。

< 305 / 404 >

この作品をシェア

pagetop