恋愛の始め方
そんなかなが、あたしのことを知りたいと思うなら聞くだけ聞いてみよう。

そう思い、あたしはかなに尋ねる。


「かなは、何が知りたいの?」

「志乃、恋してたよね?」


そんなに知りたいなんだ、恋してたか。


「してたよ」

「なんで止めたの?」


真っ直ぐに聞いてくるかなに、あたしは小さなため息を零す。


「本気になったから。だから、止めたの」

「意味、わかんない」

「嫌われたくなかったし、求められたかったよ。だけど、だから止めたの」

「傷付きたくないから?」


かなに、痛いとこを付かれた。

かなの言う通り、あたしは恋に臆病になってただけなのかもしれない。

だから、宮里から「終わった」と聞いても行かなかった。

怖くて、行けなかったんだ。

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