恋愛の始め方
「お前は、堂島と結婚するもんだと思ってたからな」

「あたしも・・・菅原先生とやり直すもんだと思ってました」


間宮はいきなりウインカーを上げ、近くに在ったコンビニの駐車場に車を止めた。

そして、こちらをジッと見つめて来る。

そんなに見られたら、視線のやり場に困る。


「だから、本当のことを言わなかったのか」


間宮の言葉に、あたしは口を閉ざす。

間宮に本当のことを言わなかったのは、あたしの意地だ。

菅原と幸せになると思っていたあたしは、捨てられるのが嫌だった。

捨てられたんじゃなくて、お互いに別な道を選んだだけ。

そう思えるように、美化したくて、本当のことを言わなかったんだ。


__グイッ__


間宮はあたしの顎を掴み、無理矢理自分の方を向かせる。

そのせいで、嫌でも間宮と視線が重なる。

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