空の上から愛してる
もうあたしを抱いてくれた時の温もりすらないようだ。
失うものは数知れず。
あなただけは失いたくない。
「優くん!やめて!」
「何でだよ、見せれねぇ理由でもあんの?」
抵抗するあたし。
これを外したら、もう本当に終わりな気がしたの。
けれど寒さで少し細くなった指から、指輪は簡単に抜けていった。
あたしは後悔の波に呑まれる。
それを見た優くんはしばらく黙ったまま。
目を見開き、眉間に皺を寄せる。
信じられない光景を見たような…そんな表情をしていた。
一方、先輩はそんな光景を見て、笑っていた。
「…どういうこと?」
「…ごめんなさい」
小さな声を漏らす。
理由は話せない…。
これ以上、信用を失いたくないから。
けれど優くんは納得いかないようだ。
「意味わかんねぇ…どういうこと?」
あたしは優くんを守りたかっただけなの。