冷徹社長の秘密〜彼が社長を脱いだなら〜
「単刀直入に言う!深月は連れて帰るつもりだ。あんたには任せていられない」
涼を連れて社長の家に入ると、お茶を入れている私を待たずに社長にそう突きつけた。
「あんたのことはわかった。深月が働くブランドの社長だということも事故への謝罪も誠意もちゃんと伝わった。でも、だからと言ってこれ以上、深月をここに置いておく必要はない」
「あのね、それは私としゃ、諒さんとの問題でしょ。心配してくれるのはわかるけれどそこまで首を突っ込まないで」
「お前な、今は夢心地で気づかないかもしれないけど、この人とお前は住む世界が違うんだよ。今は事故の罪悪感でお前を大事にしてるかもしれないけど、ほとぼりが冷めたらお前なんて捨てられるし、この人はどっかの令嬢と結婚するんだよ!」
「現実を見ろよ」涼の一言が私の心を貫いた。
わかってる。そんなのわかってるよ。確かに私、期待した。嫉妬されてキスマークを落とされてもしかしたら社長は私のことをなんて、身分相違なことを考えたりもしていた。
だけど、だけどそんなこと言わないでよ。もう少しだけでいいから夢を見させて。
涼を連れて社長の家に入ると、お茶を入れている私を待たずに社長にそう突きつけた。
「あんたのことはわかった。深月が働くブランドの社長だということも事故への謝罪も誠意もちゃんと伝わった。でも、だからと言ってこれ以上、深月をここに置いておく必要はない」
「あのね、それは私としゃ、諒さんとの問題でしょ。心配してくれるのはわかるけれどそこまで首を突っ込まないで」
「お前な、今は夢心地で気づかないかもしれないけど、この人とお前は住む世界が違うんだよ。今は事故の罪悪感でお前を大事にしてるかもしれないけど、ほとぼりが冷めたらお前なんて捨てられるし、この人はどっかの令嬢と結婚するんだよ!」
「現実を見ろよ」涼の一言が私の心を貫いた。
わかってる。そんなのわかってるよ。確かに私、期待した。嫉妬されてキスマークを落とされてもしかしたら社長は私のことをなんて、身分相違なことを考えたりもしていた。
だけど、だけどそんなこと言わないでよ。もう少しだけでいいから夢を見させて。