クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
……っ、と。
私は完全に無視され、群がる女子が剥ぎ取るように千堂部長を座敷の奥へと引っ張っていく。
さすが高嶺の花。周りの女子が霞む勢いで、浴衣姿の色気がハンパない。
ぽつんと1人残された私は、等間隔に置かれた座布団の最端席を選び、誰かが注ぎ残した瓶ビールを手酌した。
「皆さん、お酒は行きわたってますか?ノンアルもあるから無理はしないようにしてくださいね。……それじゃ、いいかな」
千堂部長が乾杯の音頭をとって、みんなが一斉に盛り上がる。
普段話したことのない人とも、お酒を酌み交わして楽しく過ごしたり。
お目当ての人がいたら、これを機にお近づきになろうとしたりして。
みんな楽しそうだ。
部長の依頼とはいえ、ちゃんと宿を選んで手配できてよかったなぁ。