クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

 みんなが歩きはじめて、私は止まったままで。

 部長が遠くなっていく。あぁ、違った。元から近くなんてないんだった。


 一緒に暮らしているせいで、感覚がおかしくなってる。
 部長は部長であって、何も変わってない。


 彼女がいたっておかしくないことくらい分かってたのに、全然そんな素振り見せないから、もしかしたら……なんて一縷の望みにかけようとしてるだけだ。




「結衣ちゃん!行くよー」

 羽野さんが戻ってきてくれて、私の手を引く。
 みんなはどんどん先に行ってしまっているけれど、彼は私と並んでくれた。


「どうしたの?なにかあった?」

「うぅん、人混みにびっくりしただけです」

「確かに、ちょっとこれはね」

 分かるよ、と言って羽野さんは笑ってくれたけど、すっかり見えなくなってしまった部長が気になって仕方ない。




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