クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

『ここにいるから来て。来るまで待ってる』

 またしても斜め上をいく返事が返されて、しばらく動きを止めてしまった。


 来るまで待ってると言われたら、行かなくてはならない義務が発生する。
 ここで行かないという選択肢がないのは、私が部下で彼が上司だからだろう。




 指定されたカフェは、部長が住む街の大通りにある。行ったことはないけど、前に部長がランチをご馳走してくれた日、車で通りかかったことがあったと、一緒に生活を始めて知った。


 嫉妬満載の気分なのに、好きな人に会うのは一大イベントで、無条件で気合いが入る。
 半分は部長の部屋に持ち込んでしまったけど、残しておいた服の中から選んで、メイクも完璧にした。少しだけ見かけたあの女性に負けたくない思いが、私を突き動かしてるみたいだ。







「……明けましておめでとうございます」

 部長は、言っていたとおりカフェにいた。
 オフホワイトのタートルネックが嫌味なほど似合っていて、まっすぐ見れなくなる。


「ん、今年もよろしく頼むよ」

 あれ?怒ってない?
 メッセージは、ものすごい剣幕で苛立ちを感じたんだけどな。


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