クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
「結衣がそうじゃなくても、彼は違う。きっと今になって結衣を想うようになってるんだと思う」
「そんなはずないですよ。会いたいとも言われてないし、仕事以外で話すこともないんですから」
「フロアに来た時、すれ違う時、エレベーターで居合わせた時、柏原はいつもお前だけ見てるんだよ。俺は、それを見てきたから分かってる。同じ男として、そうなんじゃないかって感じるところがある」
言われて知る現状に、驚いて瞬きを繰り返す。
私を振ったはずの彼が、今になって私を好いているなんてことがあり得るとは思えないからだ。
「だから、見せつけたかったんだ。もう、結衣は戻らないって分からせたかった」
昼間の出来事を振り返って、気まずそうにする部長は、額を大きな手で支えて項垂れた。
「そんなことしたって、どうしようもないって承知の上だ」
床に座っていた彼は立ち上がり、部屋を出て行ってしまった。
調べたばかりの情報にも、私の恋愛経験にも。
どこにも彼の考えていることや気持ちのありようは載っていない。