クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
エレベーターホールの照明は、必要なだけに小さくされている。
夜は警備員の巡回のために、各階止まりしか運転していないエレベーターを待った。
柏原さんが言っていた通り、階段のほうが早いんじゃないかって思うくらいだけど、さすがに35階から下る気にはなれない。
それに、私は酔っているし、彼も荷物を持っている。
「おせーな、相変わらず」
「各階ですからね」
「偶数階と奇数階で、2機動かせばいいのにさ」
「何かあった時に、それだとまずいのかもしれませんよ。悪い人がいて、逃げられたときとか」
「……エレベーターで逃げるか?それこそ階段使いそうじゃない?」
「あはは、確かにそうですね」
想像してみたら、追われているのに悠長にエレベーターを待つ犯人が浮かんで笑ってしまった。
こんなふうに、彼と話せるようになれてよかったのかもしれない。
いろいろあったし、彼としては終わっていない想いもあるんだと思うけど……私も、ちゃんと千堂部長と向きあって、もう1回告白をしてみたっていいかもしれない。