クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ





 久しぶりに来た彼の住まいは、変わらず豪勢だ。


 40階までエレベーターで上がり、懐かしささえ感じる通路を進む間も、部長は手を離してくれない。



「おかえり、結衣」

「……ただいま、戻りました」


 照れくさくて部長の顔を見れなくなってしまう。
 だけど、企画のために一緒に住んでいた頃を思い出せば、自然と表情が緩んだ。



「先に渡しておく」

 備え付けの棚に置かれていた合鍵が手のひらに置かれ、ゆっくりと彼を見上げた。



「ここに引越してこい」

「いいんですか?!」

「仕方ないだろ。少しでも目を離すと、すぐに悪い虫がつくからな。どうしても嫌なら、代替案を出せ」


 靴を脱ぎ、書斎に真っ直ぐ向かう彼の背中に抱きついた。



「引越します!毎日美味しいご飯、作りますね。ポテトサラダも」

 振り返った彼に、倍以上の力で抱きしめられて、つま先立ちになった。


< 323 / 361 >

この作品をシェア

pagetop