クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

「あぁ、それか」

「私が渡したチョコレートの缶も、持ってましたよね?」

「好きな女からもらったものは全部取っておくのは当たり前だろ?そんな驚くようなことじゃない」

「でも……どうして私からだって分かったんですか?」

「俺の車を知ってる女はお前くらいだと思うし、あんな地味な渡し方するのもお前だけだと思ったから」


 部長が私の手から金色のリボンをするりと抜き取ると、器用に小さな輪を作って両端を綺麗に結びあわせた。



「社内恋愛は禁止なんだけどな……どう責任を取ってもらおうかな」

「責任って」

「俺をこんなに困らせて、夢中にさせたのは結衣が初めてだよ」

「……」

 夢中になってくれていたんだと知って、嬉しいような気恥しいような……やっぱり未だに夢心地だ。



「とにかく、社内の誰にも絶対に知られないようにしような」

 彼は優しくて穏やかな微笑みに切れ長の視線を携え、頷く私だけを瞳に映す。



「でも、社内恋愛じゃなくなれば、誰にも咎められない」


 今度は、少しも強引じゃない。
 まるで壊れ物を扱うように、そっとそっと私の手を取って、彼の手のひらに乗せられた。



「その時が来たら、もう1回告白するから、いい子で待ってなさい」

「……はい」


 真っ赤になった私を、部長は抱きしめてくれた。


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