クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
「なんて言ってた、俺」
「そこじゃないとか、いい感じとかなんとか……っ?!」
言い終わると同時に、強く抱きしめられて息がつぶれた。
浸みこむような彼の温もりと匂いに、朝からやたら幸せが過ぎて目眩がする。
「結衣」
サイドの髪を耳にかけられ、直に吹き込まれる甘い声に僅かながら身悶える。
「どんな夢見てたか、知りたくない?」
「教えてくれるの?」
「だって……結衣が出てきたから」
「私が?!」
音を立てて、頬や耳にキスが落とされはじめて、彼と似た温度に変わっていく。
唇を重ねる頃には暑くなって蹴った布団が、床にだらしなく下がっていた。
「夢の中で、お前が俺をキモチヨクしてくれてた」
「……っ」
「すっごい蕩けた顔してたよ?」
7時前。
カーテンの隙間から見える、真っ青な空模様には似合わない、彼の妖艶さに飲みこまれていく。