クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
恋に溺れると仕事に支障が出るのは、嫌と言うほどよく知っている。
だけど、その再来の恐怖に日々耐えることになるとは思わなかった。
企画のためにネット検索をすれば、世の中の女性の声を反映したまとめサイトに辿りつき、そこには堂々とオフィスラブを楽しむ声が……。
上司、S、俺様、ギャップ……。
意識せずとも、千堂室長を思い出させられるキーワードのオンパレードに、鼻血が出そうになって天井を見上げた。
「瀬織さん、お疲れさま」
「っ!?」
声にならない声が驚きに変わって、色気のない眼鏡の奥で瞳が動揺する。
「企画はどうですか?順調?」
同僚がランチや来客、他の案件のミーティングで席を外し、ほぼ1人きりのフロアに千堂室長がやってきていて、天井を見上げている私を見下ろしている。
あくまでも、室長さまとして。