クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
毎朝、誰よりも早く出社して部内の簡易清掃を進んでやり、部長のデスクの汚れを落として、重役から部長までの1日の予定を大体把握する。
ここまで済ませたあたりで、誰かしら出社してきて、各々始業に向けて支度を進めていく。
誰も、私が日々続けていることには目も向けず、黙々と自分のことだけに精いっぱいになる朝の時間。
「おはよう、瀬織さん」
「千堂部長、おはようございます」
「今日も綺麗にしてくれてありがとう。新聞も毎朝入れ替えてくれて助かるよ」
千堂部長だけは、ちゃんと見ていてくれる。
社内の高嶺の花。
誰にでも温厚で、仕事も完璧。
長身に似合うスーツは見るからに上品で、会話の合間に添えられる微笑みは文字どおり『華』がある。
「……ん?どうした?」
その美貌にすっかり見惚れていると、眼鏡を磨きながら問いかける部長と思い切り目が合った。