クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ
「認めたほうが楽になるんじゃない?」
私の気持ちを、彼はどうして分かってしまうのか――。
「……柏原さんは、私のどこが好きなんですか?」
「知りたい?」
彼は、私の背中を包んだままで勿体ぶる。
感じる温もりが愛しくて、恋の味がきゅんと染みいる感覚に息苦しくなった。
「結衣ちゃんが知りたいなら、教えてあげる」
柏原さんは、私の髪にキスをして、耳と耳をくっつけるように顔を近づけてきた。
少しでも振り向けば、吐息が混ざる。
真っ赤に染まっていく顔を見られてしまう。
焦る私の気持ちは見て見ぬふりをしているのか、彼の指先で簡単に操られ、視線を変えられた。