クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

「恋愛に慣れてないところ」

 驚きを顔に出た私を見て、柏原さんは親指で私の唇をなぞる。
 それは優しくて、でも妖艶で……彼の唇を見たら、ふと微笑みの形になった。


「こんな可愛くて綺麗なのに、他の誰にも染まらないでいるなら、俺で染め上げたくなるんだよ」

 “いい?”って問いかける眼差しに飲み込まれそう。
 答える前に重なった唇は、次第に私を求めるような動きに変わっていく。


「柏原さんっ……」

 キスの合間に呼吸を求め、苦しさを彼の名前で伝えれば、紅潮した頬の熱さに気づいた。


 慣れを感じる彼のくちづけに嫉妬する。

 他の誰に、愛を囁いたの?
 今は、私だけ?


 導かれたベッドに、知っている香り。
 自分の日常に彼がいることで、こんなに特別な時間になるとは思っていなかった。

 彼に恋をした自分に直面したら、想いを伝えたくて仕方なくなる。


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