宛先は天国ですか?
話の流れがわたしの話から璃子の話へぐるりと変わったことに、心の中でホッとした。
「で、その好きな人って誰なの?」
環奈ちゃんはもう璃子の話に興味を示していて、わたしではなく璃子を問い詰める。
璃子はスマホを取り出し電源を入れると、誰かのアカウントを開いた。
そうしてトントンとそのアカウントを指差す。
「この人」
紹介文を見る限り、わたしたちと同じ県に住んでいるわけでもない人。
つまりは遠距離か、はたまたネット恋愛というやつか。
「璃子ちゃん、これは、ネット恋愛というやつですか…っ」
璃子のスマホを見ながら、環奈ちゃんはきゃっきゃとはしゃぐ。
そんな環奈ちゃんに、「そうだねぇ」とニヤつく璃子。
「だから、暖々と同士かもしれないと思ったんだけどなぁ」
同士?と首を傾げると、そうそうと頷く。
「だって暖々も、先週初めて会ったばかりなんでしょう?
もしお手紙の人に恋してるなら、ネット恋愛みたいなものじゃない?」
だから、と付け足した璃子に、なるほどと納得する。