サヨナラの行方



冷たく突き放すと、すぐに手は放した。

だけど、完全に離れた訳じゃない。



「冬馬さん?どうされたんですか?そんな怖い顔して」



怒りは、態度に現れていなくても表情には出ていたらしい。



「アンタとヤるつもりはない。
それより、どうしてくれる?」


「え?何がですか?」


「アンタ、常務から聞かなかったのか?悠月が亡くなったって」


「……っ」



はっきり言うと、顔色を変えた。

あきらかに知っている表情だ。



「聞いたんだ。アンタのせいだけど?」


「あれはっ……私のせいじゃありませんっ。あの子が悪いんですよ!人のモノを取るんだから」



食って掛かるように言ってくる。




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