サヨナラの行方
「ダメですか?」
「あっ、全然ダメじゃない。
でも、どうして急に」
「会社が大変みたいだし。課長が言う見せつけるには、絶好の機会かと」
さっきの電話で、ある程度状況を理解しているみたいだ。
ただ、俺の言葉を聞いていただけのはずなのに。
やっぱり、変わらず頭の回転は早い。
「じゃあ、帰ろうか」
そうと決まれば、すぐに部屋を片付けた。
そして、チェックアウトをして駅へ向かう。
全てのことに決着をつけるために、俺は悠月と会社へ向かった。