サヨナラの行方
「えっ……⁉」
驚いてもう1度課長を見ると、課長は真剣な眼差しで言う。
「嫌だろうけど、少しだけ我慢して。
あと、ここは俺に任せて。正体をバラすタイミングも、俺に合わせて欲しい」
私はそれに、静かに頷く。
元々、私は口を挟むつもりはない。
正体だって、時を見てバラせばいいと思っていた。
ここでの主導権は課長にある。
課長に合わせるしかないのだ。
「じゃあ、行こうか」
手を繋いだまま、ドアを開けた。
そのとたん、騒がしかった室内が静まり返り、私たちは一斉に注目を浴びた。
「課長……っ!」
課長の姿を確認したとたん、みんながほっとしたような表情を見せた。