サヨナラの行方
4th*繋ぐ指先―和泉課長side―
休日はもちろんのこと、平日の夜でさえ早く帰ることはなかった。
ちょうど忙しくなったため、都合が良かった。
それでも、少し不審に思った彼女は、父親である常務に聞いたみたいだ。
だけど、常務も俺の状況を知っていたため、仕事が忙しいと答えてくれた。
それでも、たまには娘を気にかけて欲しいと言われた。
曖昧に答えてかわしたけど。
そんなこともあり、家で食事を取ることもなくなった。
それは良かったんだけど、結婚したにも関わらずヤれないのは不満だった。
この2年間は、彼女という存在がいなかったため、ヤりたい欲求もなかった。
だけど、結婚して女がいるようになったら、自然と欲求は出てくる。
だからと言って、彼女とヤる気にはなれない。
どう頑張っても、愛情は持てないだろうと思う。
じゃあ、どうするか。