サヨナラの行方
「部屋のレイアウトは変わんねぇな」
少し部屋は広くなったみたいだけど、配置は2年前と変わっていなかった。
それに、相変わらず綺麗にしてある。
こうやっていきなり来てもそうなのだから、普段から綺麗にしているのだろう。
見るからに女性の部屋だ。
男の部屋だと、こうはいかない。
この部屋を見て、5年通い続けてた記憶が甦ったのか、なんだか落ち着く。
「そんなこと、覚えてなくていいんです。
それより、何しに来たんですかって聞いているんです」
俺の方を見ずに腕を組んだまま、素っ気なく言う。
そんな彼女の手を引き、カーペットが敷いてある場所へ押し倒す。
その上に、俺が馬乗りになる。
「なっ、何するんですかっ!」
素っ気なかった彼女は焦りだし、顔はみるみるうちに赤くなっていく。