サヨナラの行方



「悠月、会社でここを知っているのは?」



少し考えたあと、そんなことを言った。



「え?……いませんけど。
あ、もちろん人事部で調べれば分かりますけど」


「池田は知らないの?」


「紗希ちゃんも知らないです。私も紗希ちゃんの家を知らないですし」


「仲良くても、そんなもんなんだ」


「んー、紗希ちゃんがあまりプライベートに入って欲しくないみたいな人なんで。飲みにとかはありますけど、休日にはあまり逢いませんし」


「だから、俺と逢えるんだ」



イヤ、まぁ、そうなんだけど。

休日でさえも、いきなり来て逢えるんだから。

でも、そういう話しじゃない。

誰かに見つかるかもしれないから、やめようって話しじゃなかったのか。




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