サヨナラの行方



「それって、誰かと飲んでいたとか食事していたとかじゃない?」


「あー、なるほど。でも、毎日?」


「え?毎日って?」


「私以外でも見たって言う人、いっぱいいるよ?それこそ、毎日のように。
会社は早くに出るのに、そのあとでなぜか歩いているのを見るって」



ヤバイ。紗希ちゃんだけじゃなかったんだ。

こんなに見られていたら、いずれ私の家から出るところまで見られかねない。

幸い、会社の人は誰も私の家は知らないけど。

それでも、注意しないといけない。

私は、やってはいけないことをやっているのだから。



「池田に見られた?」



彼の言葉に、こくりと頷く。

なぜか毎日のように来る課長に、今日紗希ちゃんに聞いたことを言った。

そうすれば、来なくなる可能性もあったから。

リスクを犯してまで、ここに来る必要もないだろうから。




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