サヨナラの行方
……ちょっと、さらりと言ったけど、爆弾発言すぎませんか?
好きで結婚した訳じゃないって。
本当に、常務の娘という肩書きを利用しただけなのか。
それを手に入れたおかげで、早いもので次期常務とまで囁かれるようになっている。
この人が欲しかったのは、こういうものなんだ。
「それって、大きな声して言うものじゃないですよね?」
「だから、悠月の前でしか言わない。誰の前でも結婚の話しはしない」
そんな言葉に、うっかりときめきそうになる。
まるで、私のことは信用しているって言われているようで。
イヤ、実際そう言われたけど。
でも、惑わされてはダメ。
私は、世間にバレてはいけないことをしているのだから。
「それに、この関係にだって口出しはされたくない」
そう言って、まだ裸で毛布を体に巻き付けているだけの私の肩を抱き寄せる。