サヨナラの行方



そして、ギュッと優しく抱き締める。

まるで、愛しいものを包むかのように、優しく。


不意に、泣きそうになった。

私はそんな相手じゃない。

口出しされない訳がない。

批判の対象だ。

そんなこと分かっているのに、離れられないんだ。

好きだから、突き放せない。

ヤるだけの相手だと、割りきることなんて出来ない。



「え?あ、ちょっと……」



そんなことを思っていた私をよそに、彼の手は私の体を這っていた。

裸の私の体を好き勝手触っているのだ。



「そ、それ以上は……っ」



触れていた彼の手は、私の中心へといく。

まだ、完全には引いていない熱が、また上がってゆく。

今日の彼は、何かおかしい。




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